Mana Gamesという小規模なスタジオ(ほとんど個人)が制作しているPC用テニスゲーム、『Tennis Elbow』シリーズ。その最新作であり、アップデートが少しずつ進められている現行作でもある『Tennis Elbow 4(TE4)』の選手の能力値まわりに関して、各パラメーターがどのように機能しているのか、日本語での説明を試みる。
この記事を書いている時点では、僕が確認した限り、Mana Gamesによって用意されたTE4の説明書は存在していないと思われる。そのため、TEシリーズの別作品のためのドキュメントを主に参照しながら書いていく。参照するのは、シリーズ派生作だがリリース時期・ゲームエンジンの面で最も今作に近い『Tennis Elbow Manager 2 (TEM2)』と、シリーズ本流の前作にあたる『Tennis Elbow 2013 (TE2013)』のドキュメントだ。
TEシリーズはユーザーコミュニティでMODが活発に作られており、実在のテニスプレイヤー(をモデルにしたキャラクター)を自分で使ったり相手に迎えたりして試合をすることができる。しかしながら、その選手たちの能力値の設定まわりについては、僭越ながら、総じて調整や吟味が甘いような印象を受ける。そこで、自分で能力値を調整し、プレイフィールを向上させてみたいと思った。そのためには、各パラメーターがどのように機能しているのかを理解する必要がある。分からないことがあるたびに英語のドキュメントに向かい合うのは大変なので、いっそ必要部分を全体的に翻訳してみようと考えた。つまり早い話、この翻訳は「自分用」ということである。
きっちりした逐語訳というよりは、読みやすさを重視して意訳ぎみで記述していく。なるべく誤訳が無いように注意するつもりだが、僕自身あまり英語に堪能というわけでもないため、おそらくどこかで適切でない訳出をしてしまうこともあるだろう。もし不明瞭なところや、この記事が間違っているように思えるところに出くわした場合は、ぜひ、オリジナルの英語ドキュメントを参照していただきたい。なお、これらの過去作には存在しているがTE4に存在しない要素については翻訳を省略する。
[追記]
この記事を書いた後、それでも不明なままだった事柄について公式フォーラムで質問したところ、開発者であるManuTOOさんから回答をいただいた。この回答をもとに、記事の各部分に適宜追記・編集を施した。
Tennis Elbow Manager 2 – Documentation
https://www.managames.com/tennismanager/doc/TeManager-Tennis_Game.html
(主に、「V. Players’ attributes」を参照)
Tennis Elbow 2013 – Full Documentation
https://www.managames.com/tennis/doc/Tennis_Elbow-Tennis_Game.html
(主に、「V. Game – Characteristics’ Influence」を参照)
選手の能力値
それぞれの選手は、大きく分けて4種類の能力値を持っています。
- プレイスタイル
選手のゲーム(試合)の基礎、プレイ方法、主な戦略、行動です。
(訳注: 「どのようなテニスを好むか」だと思えば概ねOKです。守備的か、攻撃的か、ベースライナーか、ネットプレイヤーか等々……) - 基本的特徴
身長や年齢、利き手、バックハンドやフォアハンドが片手打ちか両手打ちかなどの特徴です。 - 才能
天賦の才です。全ての選手が持っているわけではありません。様々な状況において、小さなボーナスが加算されます。才能は訓練することができず、時間の経過によって変化することもありません。
(訳注: 訓練や時間の経過うんぬんというのは、「ワールドツアー」モードに関わる説明です。対戦だけの「トレーニングクラブ」モードで遊ぶぶんには、特に影響しないでしょう) - スキル
選手およびその未来を左右する、メインの能力値です。スキルは、「テクニカル」「フィジカル」「メンタル」の3つのグループに分けられます。テクニカルは、さらに「ラリー」「サービス」「ボレー」「スペシャル」の4つに細別されます。
(訳注: TEM2では、「サーフェス」を加えた4つのグループに分けられます)
この記事でも、1番から概ね順番に説明していきます。ただし、「基本的特徴」による影響についての説明は「スキル」の後に配置します。前もってスキルに関する説明が必要だと考えられるためです。
また、TE4において重要ながら、上の4種類の特徴をそれぞれ説明していくだけではカバーできない様々な事柄(たとえば試合中の疲労のシステムなど)については、「その他」として記事の最後のほうで扱います。
説明には、TE4で使用できるショットの名称をしばしば用います。各ショットの名称は名称はゲーム中のコンフィグ画面や「テニススクール」モードなどでも確認できますが、念のため、ここにも一覧を書いておきます。
Normal Strike
Short Strike
Top Spin
Slice
Drop Shot
Defensive Lob
Acceleration
Short Acceleration
Aggressive Lob
Safe Strike (これは、ボタンを押さない場合の自動的なショットのことです)
プレイスタイル
選手の主な行動と、どのようなサーフェスで最も効果的にプレイできるかに関わります。9つのスタイルがあります。
- Defender
ベースラインの数メートル後方に留まり、走り回って、相手のミスを待ちます。攻撃を仕掛けるのはとてもイージーな返球に対してだけであり、ネットに出るのは相手に強要された時のみです。 - Power Baseliner
ベースラインから、一般的にはフォアハンドの強打によって試合の主導権を握るのを好みます。十分にスキルが高い場合は、バックハンドからもウィナーを狙ったり、できるだけ相手のエラーを引き出そうとしたりします。たとえ素晴らしい攻撃ができたとしても、ネットまで出てボレーを試みるのは、最も明白に簡単な時と、相手に強要された時だけです。 - Puncher
このスタイルはPower Baselinerに似ています。異なるのは、Puncherは必要に応じて簡単なボレーを行い、ネットプレーで得点することが最終目標という点です。 - All-court Attacker
ベースライン付近で試合を組み立てて、ウィナーを狙ったり、ネットダッシュして得点チャンスを作ったりするのを好みます。速いサーフェスでプレイしている時を中心として、しばしばサーブ&ボレーを試みます。 - Volleyer
ベースラインでの長いラリーを好まず、なるべくネットに出ようとします。また、2ndサーブであっても、可能な限りサーブ&ボレーを行います。 - Counter
相手のパワーを利用してのカウンターを狙います。対戦相手の弱点を突きながら試合を組み立てて、自らのウィナーや相手のエラーを創出していくことを好みます。必要に応じてパッシングやロブやドロップ、さらにはボレーをも交えます。 - Counter Puncher
相手の攻撃に対してカウンターを狙い、また、自分から攻撃できるチャンスが来れば、すかさず攻撃します。 - All-rounder
前後どんなエリアでもプレイできます。ベースラインから攻撃するのと同程度に、後方に下がって守備的にプレイすることも、ネットに出てボレーを狙うことも可能です。 - Bulldog
手堅く守りますが、相手が弱みを見せた途端、一転して激しく攻撃的になります。
プレイスタイルに応じて、いくつかのスキルが他のスキルよりも重要になります。たとえば、選手がボレーを行う機会が多いほど、優れたボレースキルが必要になります。
訳注: 以下の表は、TEM2のドキュメントに載っている表を作り直したものです。TEM2はアクションではなくシミュレーションゲームです。そのため、ゲームのAIが各プレイスタイルの選手を動かした場合に、試合での勝利を掴むために重要なスキルがピックアップされているものと思われます。
また、プレイスタイルに応じて、選手のスキルに補正が掛かったり、疲労によるペナルティなしに良い「Acceleration」系ショットを打てる回数が加算されたりします。以下の表は、TE2013のドキュメントに載っている表を作り直したものです。TE4に比べ、TE2013はプレイスタイルの種類が少ないため、全てのプレイスタイルは網羅できていません。さらに、「Varied」はTE4には存在していないプレイスタイルです。おそらくTE4で言うところの「All-court Attacker」に相当すると思われます。
[追記]
以下の表は、TE2013ドキュメントの「V. Game – Characteristics’ Influence」と、TEM2ドキュメントの「IX. 3D Match – New play styles」を元に作成しました。なお、TE4における「All-court Attacker」は、TE2013の「Varied」から名称が変更されたものとして扱っています。横幅の都合上、画像を2枚に分割しました。
才能
それぞれの才能は、選手に小さなボーナスを加算します。
- Slice serve
速いサーフェスで最も効果的な、スライスを掛けたサーブです。 - Topspin serve
遅いサーフェスで最も効果的な、トップスピンを掛けたサーブです。 - Twist serve
通常のサーフェスで最も効果的な、ツイストスピンを掛けたサーブです。
(訳注: TEM2では、才能の名称が「Kick serve」です) - Slice mastery
ラリー中における、スライスの完璧なコントロールや活用法です。 - Early ball hit
跳ね際のボール(ライジング)を上手に打つ能力です。 - Ball feeling
特にネットプレイにおいて、ボールを柔らかくコントロールする能力です。 - Spinny Backhand
バックハンドで打つ際のトップスピンスキルを補正し、より多くのトップスピンが掛かります。 - Flat Backhand
バックハンドで打つ際のトップスピンスキルを補正し、より少ないトップスピンが掛かります(打球がフラットに近くなります)。
以上の8種類がTE4に実装されている才能です。TEM2においては、これらを含めた全18種類の才能が用意されています。
スキル
選手の様々なレベルを示すものです。サービスやボレーなど、速いサーフェスでより効果的・有用なスキルもあれば、フォアハンド/バックハンドの一貫性やパワーやスタミナなど、遅いサーフェスでより効果的・有用なスキルもあります。「ワールドツアー」モードにおいては、ほとんどのスキルは訓練しないと時間の経過とともに低下していきます。スキルの値が高いほど、低下スピードは速くなります。
テクニカル
Forehand & Backhand
パワー(Power)が高いほど、より強いボールを打つことができます。特に「Normal Strike」「Top Spin」「Acceleration」に影響します。
一貫性(Consistency)が高いほど、難しいボール(低い・高い・速いボール)を打つのが上手になります。また、「Normal Strike」のバウンドする位置がより深く、「Short Strike」がより短くなります。
精度(Precision)のスキルは、単独で機能するのではなく、パワーと関連し合っています。たとえば、「精度: 70」で「パワー: 60」の打球の正確性は、「精度: 40」で「パワー: 30」の正確性と同じくらいです。
(訳注: この例から鑑みるに、割合ではなく差によって正確性が決まるのだと思われます)
そのため、精度がパワーを下回っているほど、打球を正確にするために必要な準備時間が長くなります。反対に、精度がパワーを上回っているほど、必要な準備時間が短くなります。
また、精度がパワーを上回っていると、「Short Strike」「Short Acceleration」がより効果的でスピードのあるボールになります。
Service
フォアハンド/バックハンドと同様に、サービスの精度はパワーと関連し合っています。「精度: 70」で「パワー: 80」のサーブは、「精度: 40」で「パワー: 50」のサーブと同じくらいの正確性になります。
サーブにおける一貫性は、サーブが入る確率と関係しています。「Acceleration」のボタンでサーブをする場合、可能な限り速いサーブを打とうとします。一貫性とパワーが等しい場合には、70パーセントの確率でサーブが入ります。
(訳注: ここでの70パーセントとは、おそらく左右に狙いをつけない場合を指しています。以下も同様)
一貫性がパワーを下回っていると、サーブの成功率は70パーセント未満になります。反対に、一貫性がパワーを上回っていると、成功率は70パーセントよりも高くなります。
「Slice」のボタンでサーブをすると、100パーセントの確率でサーブが入ります。このサーブの速度はパワーおよび「一貫性とパワーの差」に依存します。
「Normal Strike」のボタンでサーブをすると、このふたつの中間になります。一貫性とパワーがと等しい場合には、85パーセントの確率でサーブが入ります。
サーブの平均速度は、主にパワーに依存します。また、一貫性がパワーを上回っている場合、2ndサーブの速度が僅かに上昇します。
[追記]
公式フォーラムでの質問回答により、サーブの平均速度および平均成功率についての計算式を教えていただきました。この追記前には、TE2013ドキュメントに載っていたサーブ速度についての5段階の表を載せていましたが、それを削除し、今回教えていただいた計算式を以下に掲載します。
サーブの平均速度(男性選手の場合)
95 + 1.06 * サーブのパワー
サーブの平均成功率
(1)パワーの値が一貫性の値以上
1 - 0.3 * ( 0.9 ^ (( 一貫性 - パワー ) * 1.75 / 100 ))
(2)パワーの値が一貫性の値未満
0.7 * ( 0.875 ^ (( パワー - 一貫性 ) / 10 ))
開発者ManuTooさんによるメモ: 計算式は実際にはもう少し複雑ですが、基本はこれでカバーできます。なお、サーブの成功率は、セット毎に大きく異なる可能性があることをご注意ください。
(訳注:おそらく身長なども成功率に影響するのでしょう。「セット毎に~」というのは、実際の試合では選手はサービスコート中央ではなく際どい場所を狙おうとすることと、確率のゆらぎのためですね)
Volley & Smash
ネットプレゼンス(Net Presence)スキルを、打ち方に応じて「Forehand Volley」「Backhand Volley」「Smash」と組み合わせることにより、精度と一貫性が決まります。
ボレーとスマッシュの威力は、ネットプレゼンスには依存しません。このことを除けば、フォアハンドやバックハンドと同様にスキルが発揮されます。
加えて、ネットプレゼンスが高いほど、走りながらボレーをしても、そのことによる悪影響が少なくなります。
ネットで相手を圧倒してウィナーを狙うには、高いボレースキルが必要です。また、「Normal Strike」ボタンでのボレーはボールを軽く押しつけるだけなので、相手からウィナーを奪うには遅すぎる場合があります。もっとウィナーを奪うようなボレーを打ちたい場合は、「Acceleration」ボタンでのボレーを使う必要がありますが、このボレーはミスショットになりやすいため、簡単な(高すぎず、低すぎず、速すぎない)ボールに対してのみ使用するのがよいでしょう。
(訳注: 単なるTipsになりますが、安定したボレーには「Slice」ボタン、一定程度の安定性を保ちながらウィナーも狙いたい場合は「Short Strike」ボタンを使うのが個人的にはおすすめです)
Lob & Drop shot
ロブ(Lob)とドロップ(Drop shot)のスキルは、その名のとおりロブとドロップを打つことに影響します。打球の質は、打つのがフォアハンドであればフォアハンドの、バックハンドであればバックハンドのスキル値によっても補正されます。
これらのスキルのバランスが取れているほど、適切な長短でボールを落とすことができるようになります。また、速いスピードで向かってくるボールに対しても正確なロブやドロップを打ちやすくなります。
TEM2では、これらのスキルが高い選手ほど、ロブやドロップを多く用います。
Counter
カウンター(Counter)スキルを高めることで、向かってくるボールの速度を利用し、より速く打ち返すことができるようになります。非常に速いボールを「Normal Strike」や「Top Spin」で打ち返す場合、最大7.5km/hのボーナスを得られます。
また、カウンターが高いほど、速く向かってくる球によって受けるペナルティが小さくなりますが、一方で遅い球に対応するのが少し苦手になります。
Top Spin
トップスピンとは、ラケットで擦り上げることでボールに素早い回転を与えることによる効果です。トップスピンを掛けたボールはより曲線的な軌道を描き、バウンドが高くなって、対戦相手を後方に押し下げます。ただし、速いサーフェス、特に芝においては効果が薄いということに注意してください。なお、「ワールドツアー」モードにおいては、上昇させるだけでなく能動的に下降させることもできる唯一のスキルです。
トップスピン(Top Spin)のスキルが高いほど、打球に多くのスピンが掛かりやすくなります。特に「Normal Strike」「Top Spin」「Acceleration」に影響します。トップスピンの掛かったボールは深い位置(相手のベースライン近く)に落とす正確性が向上しますが、放物線を描く軌道のため、全体的には打球の速度がいくらか遅くなります。また、より多くのトップスピンを掛けようとするほど、試合中に疲労しやすくなります。
TEM2においては、トップスピンが50よりも少ないほど、速いサーフェスでのボーナス/遅いサーフェスでのペナルティが大きくなります。そして、50よりも多いほど、遅いサーフェスでのボーナス/速いサーフェスでのペナルティが大きくなります。ちょうど50の場合は、ボーナスもペナルティもありません。
基本的には、速いサーフェスでプレイするボレーヤーならトップスピンを低めに、遅いサーフェスでプレイするディフェンダーならトップスピンを高めにするのがよいでしょう。
(訳注: こうした仕様から、「ワールドツアー」モードを遊ぶ時には、自分が参加する大会のスケジュールに応じてトップスピンの値を上げ下げし、戦い方を調整しながらツアーを回っていくことが想定されているのだと思います)
Return of Serve
リターン(Return of Serve)は、AIが操作する選手にのみ存在する項目です。TEM2において、このスキルに相当すると思われる「Return」は、対戦相手のサーブを読み、返球する能力であると説明されています。
人間が操作する選手には、このスキルの欄が「Focus」に置き換わっています。ここでの「Focus」が、メンタルスキルの「Focus」と関係しているかは現状不明です。
Passing
パッシング(Passing)もまた、AIが操作する選手にのみ存在する項目です。TEM2にも存在しているはずのスキルですが、TEM2のドキュメント内には説明がありません。パッシングショット(ネットに出てきた相手を抜く=passするショット)の質に影響していると思われます。
[追記]
公式フォーラムでの質問に回答をいただきました。このスキルが高いと、パッシングショットを決めるため、より頻繁に「Acceleration」系ショットを使い、空いている場所や、相手選手から遠い位置へと狙いを定めるそうです。
フィジカル
Speed
スピード(Speed)が高いほど、走る最高速度、走り出しの加速スピード、ネット際でのジャンプ力が大きくなります。
Stamina
スタミナ(Stamina)は、疲労によるペナルティを受けず、良い「Acceleration」「Short Acceleration」「Aggressive Lob」を打てる回数に関係しています。この回数はポイント毎にリセットされます。また、選手が疲労していく速度は、スピードや瞬発力とも関連し合って決まります。このゲームにおける疲労のシステムや、疲労によって選手にどのような影響が起こるのかは後述します(すぐに確認したい場合は、ページ内検索で「疲労システム」を探し、該当部分にジャンプしてください)。
疲労によるペナルティを受けず、
良い「Acceleration」「Short Acceleration」「Aggressive Lob」を打てる回数
- - -
000-024パーセント: 1
025-049パーセント: 2
050-074パーセント: 3
075-099パーセント: 4
100パーセント: 5
Muscle Tone
瞬発力(Muscle Tone)は、スピードやスタミナと関連し、影響を与えます。
選手が走ろうとする際の加速度は、「(スピード + 瞬発力) / 2」によって決まります。
またスタミナも、同じく「(スピード + 瞬発力) / 2」と関連し合います。選手がスピード・スタミナ・瞬発力をすべて「50」で持っている場合は、すべてを「60」で持っている場合と同じ速度で疲労していきます。
(訳注: Muscle Toneは、直訳するなら「筋緊張」のようになると思いますが、TE4においてどう作用するのかに着目し、ここでは「瞬発力」と訳しました)
Strength
AIが操作する選手にのみ存在する項目です。ここではTEM2で同じ名称がついているスキルと同じものであると仮定します。
強度(Strength)に比べ、フォアハンドまたはバックハンドのパワーが上回っている場合、選手は疲労しやすくなります。反対に、強度がパワーを上回っている場合、選手は疲労しにくくなります。
[追記]
公式フォーラムでの質問回答により、強度による影響はTEM2と同じであると分かりました。ただし、この効果は大きくないため、人間が操作する選手のキャラクターシートからは省略されており、また、この場合の強度の値はスタミナと同値として扱われるそうです。
Reflexes
こちらも、AIが操作する選手にのみ存在する項目で、ドキュメントには説明がありません。Reflexes(反射神経)という名称から判断すると、この値が小さいとAI選手の反応速度にペナルティが掛かり、大きくなっていくごとにそのペナルティが軽くなっていくのかと推測されます。TE4のゲームのデータフォルダに存在する「Tennis.ini」で設定・調整可能な「AiSlowerReturner」の項目と似た働きかもしれません。
[追記]
公式フォーラムでの質問回答によると、反射神経スキルが高いほど「反応時間が短くなる」そうです。AI選手がいわゆる「超反応」をしないためのハンディキャップという点では、やはり「AiSlowerReturner」と同様ですね。
Short & Long Term Forms
主に「ワールドツアー」モードに関わるもので、「選手の体調」と理解すれば問題ありません。
選手が訓練をすると、訓練の種類にもよりますが多かれ少なかれ疲労します。短期フォーム(Short Term Form)は素早く上下しますが、長期フォーム(Long Term Form)を上回ることはありません。短期フォームがゼロになると、選手は疲れ果てて、訓練をそれ以上することができなくなります。しばらく休むことしかできなくなります。
(訳注: ここではTrainingの訳語を「訓練」としています。「練習」または「トレーニング」のほうが実際的な口語の感覚に近いですが、ゲーム内の練習モード等との区別を明確にするため、あえてこの語を用いることにしました)
短期フォームは、試合をするためにも必要です。フレッシュな状態で大会に参加できるようにしましょう。選手が疲れているほど、訓練中や試合中に怪我をするリスクが高まります。
大会の予定が無い日は、選手は6時間の訓練を行います。そのため、大会に出場しない1週間には、6*7=42時間の訓練を行うことになります。選手は6時間ごとに少し休んでから睡眠を取り、短期および長期フォームを取り戻します。
遠征では、より高いクラスの飛行機やホテルを利用することで、フォームの回復も速くなります。
メンタル
いずれも、AIが操作する選手にのみ存在する項目です。このグループの全てのスキルの説明は、TEM2のドキュメントを参照しています。現状では不明ですが、TE4では別の効果を持っているスキルがあるかもしれません。
Concentration
専心(Concentration)は、選手が悪い状態で試合を迎え、実力を十分に発揮できなくなる頻度に関係します。値が高いほど、その発生頻度は低くなります。ただし、悪い状態は10パーセントの確率で良い状態に転じ、この場合には選手は本来以上に実力を発揮できます。
Focus
集中力(Focus)は、 選手がボールに集中し、素早くヒッティングの準備を行えるようにするスキルです。
「(スピード + 瞬発力) / 2」と関連し合います(各種フィジカルスキルと同様)。その値に比べ、集中力のほうが高い場合、選手はより速くヒッティングの準備を始めます。それによって打球の正確性と深さが向上し、また必要に応じて攻撃を仕掛けようとする機会が増えます。集中力のほうが低い場合は、この逆です。
Cold Blood
冷酷さ(Cold Blood)は、重要な試合や局面において選手がストレスを受ける頻度に影響します。ストレスを受けると選手のレベルが若干低下します。ただし、低下するのは最悪の場合でも相手と同じレベルまでです。
(訳注: ここでの「level」が具体的に何を指しており、どのパラメーターが低下するのかは不明です。現実でも競技の世界では、十分な実力があるにも関わらず、力量差の大きいはずの相手と接戦を演じてしまいがちな選手がいますが、これを「Cold Bloodが低い」として表現したいのだと思われます)
[追記]
公式フォーラムでの質問回答により、ここでの「level」はテニスのプレイレベルを指していることが分かりました。ストレスによってプレイレベルが低下すると、ほとんどのスキルが低下します。ただし、影響が及ぶスキルはあくまで「ストレスに晒されている」という文脈において意味があるものだけで、たとえば走るスピードなどには影響が出ないそうです。
Constancy
安定感(Constancy)は、専心スキルの影響によって悪い状態/良い状態で試合をする場合、選手の体力がどれだけ上下するかに影響します。
(訳注: ドキュメントでの説明はこれだけで終わっていますが、値が大きいほうが安定感が高く、体力の上下幅が少なくなるのでしょう。体力については後述します。すぐに確認したい場合は、ページ内検索で「体力(Energy)」を探し、該当部分にジャンプしてください)
Tactics
戦術眼(Tactics)が高いと、対戦相手の弱点を突き、全体的により賢いテニスができるようになります。
Positioning
位置取り(Positioning)が高いと、可能な限り対応範囲の広い場所で相手の次の打球を待つことができます。また、より効率的に自分のパワーを打球に乗せられる位置(高すぎず低すぎない、肩あたりの高さ)でボールを打てるようになります。
Self Confidence
自信(Self Confidence)が高いと、リスクを上げることなく、ラインの付近にボールを打ち込むことができるようになります。自信は試合に勝つたびに上昇し、負けるたびに下降します。また、一定程度よりも低い場合には、訓練によって上昇させられます。
(訳注: オリジナルの文は「ラインの付近でプレイできるようになる」といった内容で、具体的にどういうことかが分かりません。しかし、後半の「ワールドツアー」モードに関する説明から、俗に言う「勝ち運」「負け運」、あるいは「勝ち癖」「負け癖」と呼ばれるようなものと関係があると思われます。ここでは、値が高いほど厳しいところへのボールが「運良く」コート内に収まってしまうようなスキルであると解釈しています)
Doubles Spirit
ダブルス精神(Doubles Spirit)は、ダブルスの試合を行う場合に選手のスキルのほとんどを変更します。このスキルは、ダブルスの試合を行うたびに上昇していきます。
(訳注: おそらくダブルスでは、選手の数々の基本的スキルではなく主にこの「ダブルス精神」を参照してスピードやパワー等々が再定義されるということだと思われます)
Motivation
主に「ワールドツアー」モードに関わるものです。
モチベーション(Motivation)は、試合に勝つと僅かに上昇し、負けると下降します。大会に優勝すると顕著にブーストされます。モチベーションは、利用可能なお金の多寡や、利用する飛行機やホテルのクラスからも影響されます。
モチベーションが高いと試合中に疲労している時のペナルティが小さくなり、低いとペナルティが大きくなります。
モチベーションが高い場合、すべての訓練の効率に若干のボーナスが加算されます。
選手の基本的特徴によるスキルへの影響
身長
背が低ければ低いほど、走るのが速くなります。ただし、このボーナスは非常に僅かであり、背の高い選手とのリーチの長さの差を補うのに丁度よい程度です。このため、身長の高低それ自体はハンディキャップになりません。
片手打ち/両手打ち
片手打ちに比べて、両手打ちには次のような特徴があります。
- パワーがやや低い: 打球のスピードがやや遅くなります。
- リーチがやや狭い: ボールを打つために、よりボールに近付く必要があります。
- 安全性がやや高い: 危険ゾーンでボールを打ったときのペナルティがやや軽くなるため、多くの場合、打球の正確性が少し向上します。
- 速いボールにも負けにくい: カウンタースキルが15ポイントぶん加算されます。
その他
システム面など、ここまでに説明ができていないものの、重要であると思われる事柄についてです。
危険ゾーン
テニスでは、ボールがバウンドした直後の跳ね際(ライジング)を打つのは、とりわけ向かってくるボールが速い場合には難しくなります。Previewを「All + Danger Zone」以上に設定すると、ボールを打つにあたっての危険ゾーンが表示されます。
危険ゾーンの赤い部分に立っている時にボールを打つと、打球のコントロールに失敗し、ネットに掛けたり長すぎるショットを打ったりする可能性があります。
オレンジ色の部分では、ショットの正確性が低下する可能性があり、また、表示されるエイミングゾーンが大きくなります(Previewを「All + Danger Zone + Aiming」に設定している場合)。
また、赤やオレンジ色の部分に立っている時には、各種ショットのパワーが低下します。「Acceleration」系のショットを打つ場合には、特にその影響が顕著です。
適切なポジショニング
ボールが身体のすぐ近くに来ていると、これを打つのは非常に難しくなります。良いショットを打つためには、身体から少し離れた適切な位置でボールを打つことが重要です。
このことから、「Acceleration」系のショットやドロップ、ボレーなどを打つ場合は、選手のポジショニングに細心の注意を払う必要があります。ポジショニングが適切でないほど、打球のコントロールに失敗したり、正確性が低下したりする可能性があります。危険ゾーンの赤やオレンジの部分でボールを打つ時と全く同様です。
ボールを適切でない位置で打つと、各種ショットにも一定程度のペナルティが掛かります。大体の場合、深く打ちたい通常のショットが浅くなり、浅く落としたい「Short Strike」や「Short Acceleration」が長くなります。また、「Acceleration」系のショットにおいては、パワーが低下しがちです。
各種ショットがネットに掛かったりアウトになったりすると、画面にボールを打っている選手のアイコンが表示されます。このアイコンの背景色により、ポジショニングが適切であったかどうかを確認できます。
赤: 身体に近すぎる位置でボールを打っています。
橙: 若干、ポジショニングがずれています。
緑: ポジショニング自体は適切です。
操作モード
人間が操作する選手のキャラクターシートで、手のアイコンを押すと、操作モードを切り替えられます。モードは「Arcade」「Simulation」「Elite」の3種類で、アーケードが易しめ、シミュレーションは中くらい、エリートは難しめです。デフォルトではシミュレーションに設定されています。
ゲームが難しすぎる、または不規則なミスショットが多すぎると感じた場合は、アーケードに切り替えてみましょう。アーケードにすると、危険ゾーンやポジショニングのずれによるパワー・正確性へのペナルティが半分になります。また、エイミングゾーンが絞られていく速度は倍になります。アーケードでは、シミュレーションにおいて選手がボールを打つために1秒ぶん長く構えたのと同じくらい、ショットが正確性になります。人間が操作する選手をアーケードにした場合でも、AIが操作する相手選手にアーケードは適用されません。
反対に、ゲームが簡単すぎる、またはより多くのミスショットが必要だと感じる場合は、エリートに切り替えてみましょう。エリートにすると、危険ゾーンによるペナルティが大きくなり、エイミングゾーンの絞りも甘くなります。人間が操作する選手をエリートにした場合、AIが操作する相手選手にもエリートが適用されるため、フェアな試合ができます。
疲労システム
選手のキャラクターシートで、水滴(汗)のアイコンを押すと、疲労システムのオン/オフを切り替えられます。オフの場合、選手は「Acceleration」系のショットを使った時にのみ疲労します。オンの場合は、ボールを打つことや走り回ることによっても疲労していきます。
ポイント毎に、スタミナスキルの値に応じて、良い「Acceleration」系のショットを打てる回数が限られています。その回数を全て使い切ると、その後はもう一度「Acceleration」系を使用するたびに、ショットはどんどん不正確かつパワー不足になっていきます。そのポイントにおける限度一杯およびそれ以降の「Acceleration」を打つと、煙がラケットの周りに立ち上り、回数を使い切っていることを示します。
(訳注: この回数についての表は、スタミナスキルの項目にも配置しましたが、ここにも再掲します)
疲労によるペナルティを受けず、
良い「Acceleration」「Short Acceleration」「Aggressive Lob」を打てる回数
- - -
000-024パーセント: 1
025-049パーセント: 2
050-074パーセント: 3
075-099パーセント: 4
100パーセント: 5
試合中の画面では、疲労度を確認するための2種類のバーが表示されます。上のバーは「呼吸(Breath)」で、瞬間的なエネルギーです。下のバーは「体力(Energy)」で、全体的なエネルギーを表しています。これらは、次のように働きます。
- 呼吸は、非常に速く上下します。
- 体力は、下降するのが遅く、上昇はそれよりもさらに遅いです。
- 呼吸は、体力の現在値よりも高くなることはありません。
呼吸や体力は、次のような時に下降(疲労)していきます。
- 走っている時
「(スピード + 瞬発力) / 2」がスタミナを上回っているほど、疲労しやすくなります。反対に、スタミナが「(スピード + 瞬発力) / 2」を上回っているほど、疲労しにくくなります。「(スピード + 瞬発力) / 2」とスタミナの両方が「100」である選手が全速力で走った場合は、その両方が「0」である選手が全速力で走る場合と同じ割合で疲労していきます。(その選手に可能な範囲で)速く走ろうとすればするほど、疲労しやすくなります。 - 「Acceleration」「Short Acceleration」「Aggressive Lob」を打つ時
スタミナが高いほど、これらのショットを打つ時に疲労しにくくなります。その選手のプレイスタイルが「Acceleration」系のショットにボーナスが付くスタイルである場合は、これらのショットによる疲労が軽減されます(プレイスタイルによるボーナスについては、プレイスタイルの項目をご確認ください)。 - 「Normal Strike」など、通常のショットを打つ時
これらのショットを打つ時にも選手が疲労しますが、「Acceleration」系のショットを打つ時と比べれば、ずっと疲れにくいです。ボールにより多くのトップスピンを掛けようとする場合(「トップスピン」スキルが高い場合)、少し疲労しやすくなります。
パワーがスタミナを上回っていると、各種ショットを打つ時の疲労が大きくなります。反対に、スタミナがパワーを上回っていると、各種ショット、特に「Acceleration」系のショットを打つ時の疲労が小さくなります。
呼吸の値が20パーセントを下回るほど、次のような影響が大きくなります。
- 各種ショット、特に「Acceleration」系のショットの精度が落ちます。
- 「Acceleration」系のショットのパワーが低下します(他のショットは低下しません)。
- 走る最大速度および加速度が低下します。
体力の値が50パーセントを下回るほど、次のような影響が大きくなります。
- 各種ショットの精度が落ちます。
- 走る最大速度および加速度が低下します。
呼吸や体力が回復するのは、次のタイミングです。
- 各ポイントの後、僅かに回復します。
- エンド変更時の小休憩で、やや回復します。ただし、各セットの1ゲーム目の後のエンド変更では小休憩を挟まないため、回復量が少なくなります。
- 各セット終了後の小休憩で、やや回復します。エンドの変更があるかどうかを問いません。
なお呼吸については、25パーセント未満である場合、ラリー中に走らずじっとしていることでも回復します。ただし、この時の回復は非常にゆっくりです。
試合設定でセットあたりのゲーム数を減らす場合、普通の試合(6ゲームで1セット)を圧縮したものとしてシミュレートするので、普通の試合をする時よりも体力の低下が速くなります。
ちょうどいい高さでの「Acceleration」系ショット
ボールが肩ほどの高さにある時に「Acceleration」系のショットを打つと、打球の速度にボーナスが加算されます。このボーナスは、以下に応じて多くなったり少なくなったりします。
- 選手のプレイスタイル
プレイスタイルによるボーナスについては、プレイスタイルの項目をご確認ください。 - 肩からの高さの差
ただし、最適な位置がやや低い両手バックハンドと、それよりも低い片手バックハンドを除きます。 - ショットのための準備時間
構える時間が長ければ長いほどベターです。 - 向かってくるボールの状態
もう上昇しない、もしくは非常に遅いボールを攻撃することが望ましいです。 - 片手か両手か、フォアかバックか
速いほうから順に、片手フォア→両手フォア→両手バック→片手バックです。
AI選手の強さ
AIが操作する選手のキャラクターシート画面には「Level」「SubLevel」という設定項目があります。これらによって全体的なAI選手の強さが決まります。SubLevelを1に設定すると、SubLevelを10にして下のLevelでプレイするよりも、ほんの少し強くなります。
Levelが「Beginner」「Club」「Junior」の場合は、試合時、AI選手のスキル値にマイナスの補正が入ります。「Pro」「Master」の場合は、特に補正は入りません。「Incredible」の場合は、プラスの補正が入ります。
このゲームは、「Pro」が最も現実的な強さになるように設計されています。とはいえ、あなたにとって最も楽しく遊べるような強さを選択するのがよいでしょう。
隠しショット
どこで知ったのかは失念しましたが、ドキュメントには載っていない隠しショットが3種類存在します。いずれのショットも、特定のコマンドを素早く(相手のボールが来るまでの構えの時間内に)入力することによって打てます。これらは必ずしも重要度が高いというわけではありませんが、おまけのようなものとして、最後に紹介しておきます。
- 短いスライス
「Slice」 → 「Drop Shot」 → 「Slice」
浅めの位置に落とすスライスです。軌道は低いため、ドロップとは異なる使い方ができます。後方に下がっている相手を揺さぶったり、アプローチショットで使ったり、なかなか有用です。 - サイドスピン
「Top Spin」 → 「Normal Strike」 → 「Top Spin」
やや横方向への変化を加えたバギーホイップ系のショットです。右利きのフォアハンドなら左へ、バックハンドなら右へと少し曲がります。変化幅は小さく、TE4においては実用的な価値は高くありません。ですが、このショットを交えながらラリーをすると「あぁ、テニスをしているな」という気持ちを味わえて個人的には好きです。また、このショットのコマンドを入力した後で、インパクトの直前で「Top Spin」のボタンを放して「Safe Strike」で打つと、緩く山なりの軌道で、かつサイドスピンが掛かった球になります。これは、いわゆる「中ロブ」のように使えて便利です。 - スライスロブ
「Slice」 → 「Defensive Lob」 → 「Slice」
スライスの打ち方で、高めにふわりと浮いた球を返します。バウンドすると少し横方向へと跳ねます。ネットに出てきた相手を抜くのは難しく、どちらかと言えば、押し込まれているラリーの中で使って時間を稼ぎ、なんとか体勢を整え直そうとする目的に向いていると思います。ただ、多くの場合、この返球に対して相手は強打してきます。この強打をしっかり返せなければ、再び守勢に回ることになるでしょう。実用的な価値は低めですが、これを駆使して粘れたり、その次の強打に対するカウンターが決まったりするケースも時折あります。
少し癖のある仕様についての再確認
ここまでで、本記事で取り扱いたい事柄がおよそ全て書き終わりました。TE4の仕様には少し癖があって理解しにくいものや気付きにくいものがあります。それらについて再確認してみます。
- 一貫性(Consistency)が高いほど、難しいボール(低い・高い・速いボール)を打つのが上手になります。また、「Normal Strike」のバウンドする位置がより深く、「Short Strike」がより短くなります。
- 精度(Precision)のスキルは、単独で機能するのではなく、パワー(Power)と関連し合っています。たとえば、「精度: 70」で「パワー: 60」の打球の正確性は、「精度: 40」で「パワー: 30」の正確性と同じくらいです。
精度がパワーを下回っているほど、打球を正確にするために必要な準備時間が長くなります。反対に、精度がパワーを上回っているほど、必要な準備時間が短くなります。また、精度がパワーを上回っていると、「Short Strike」「Short Acceleration」がより効果的でスピードのあるボールになります。 - サーブにおける一貫性は、サーブが入る確率と関係しています。「Acceleration」のボタンでサーブをする場合、可能な限り速いサーブを打とうとします。一貫性とパワーが等しい場合には、70パーセントの確率でサーブが入ります。
一貫性がパワーを下回っていると、サーブの成功率は70パーセント未満になります。反対に、一貫性がパワーを上回っていると、成功率は70パーセントよりも高くなります。 - 試合中の疲労速度は、スタミナ(Stamina)だけでなくスピード(Speed)や瞬発力(Muscle Tone)との兼ね合いで決まります。
「(スピード + 瞬発力) / 2」がスタミナを上回っているほど、疲労しやすくなります。反対に、スタミナが「(スピード + 瞬発力) / 2」を上回っているほど、疲労しにくくなります。
「(スピード + 瞬発力) / 2」とスタミナの両方が「100」である選手が全速力で走った場合は、その両方が「0」である選手が全速力で走る場合と同じ割合で疲労していきます。(その選手に可能な範囲で)速く走ろうとすればするほど、疲労しやすくなります。 - スタミナ(Stamina)は、疲労によるペナルティを受けず、良い「Acceleration」「Short Acceleration」「Aggressive Lob」を打てる回数に関係しています。この回数はポイント毎にリセットされます。
- 選手のプレイスタイルは、その選手のゲーム(試合)の基礎、プレイ方法、主な戦略、行動を決定します。また、プレイスタイルに応じて、選手のスキルに補正が掛かったり、疲労によるペナルティなしに良い「Acceleration」系ショットを打てる回数が加算されたりします。
- ゲームが易しすぎる、または難しすぎると感じる場合は、操作モードを変更してみましょう。モードは「Arcade」「Simulation」「Elite」の3種類で、アーケードが易しめ、シミュレーションは中くらい、エリートは難しめです。
以上にて、TE4の能力値まわりを日本語で説明する試みを終わりとします。もし何らかの経路でこの記事に辿り着き、読んでくださった方がいたとすれば、ありがとうございました。だいぶ長い記事になりましたが、一部分でも参考になれば幸いです。