「イタックザチョコリング」初回プレイ

イタチョコシステムのラショウさんが制作している二人対戦カードゲーム「イタックザチョコリング」を、オンライン会議アプリのZoomを使いながら遊んでみる企画があり、参加しました。たいへん楽しかったです。

イタックザチョコリングとは何か、どうやって遊ぶのかなどについては、ラショウさんのウェブサイトをご参照ください。

iTAC the Chocoring !!
https://itachoco.club/itac-the-chocoring

ラショウさんのウェブサイトの「ゲームの流れ」では、勝誇郎(かちほころう)と635(ムサッコ)がイタックザチョコリングで対戦する様子を通じて、遊び方を学べます。この「ゲームの流れ」は現在加筆中のため、これから記述が増えていったり、もしかすると修正や調整がなされたりするかもしれません。

僕の理解と想像がひどく間違っていなければ、ルールや遊び方はまだ固まりきってはおらず、今後(テスト)プレイを重ねていくなかで調整されていくものかと思われます。

この記事では、オンラインセッションの体験をもとに、遊び方についての補足を書いてみます。あくまでも記事投稿時点での情報や遊び方に基づくものであることをご承知おきくださいませ。

まず、オンラインでの対戦方法ですが、前述のとおりZoomを使いました。

カードが並ぶテーブルを擬似的に再現したものが画面共有で映し出される形式で、プレイヤー(僕自身や他の参加者のかた)を映すビデオはオフ状態、通話のためのマイクはオン状態でした。

各プレイヤーは、自分の手持ちカードで作ったデッキを用いて、カードを引いたり使ったりします。

カードを使う際には、マイクで「どのカードを使うか」を伝えます。するとラショウさんが共有画面にカードを映してくれますので、対戦相手や観戦の方にも状況が見えるようになります。「カードを引かず、ノンバイトマナを1獲得する」などを行う際にも、マイクを通じてその旨を伝えます。もしマイクを使えない場合は、やや大変になると思いますが文字チャットを活用すれば同じように遊べるはずです。

今回のオンラインセッションでは、プレイヤーの「ライフ」は「10」としてゲームを行いました。ライフは通常「20」とされていますが、セッションの参加希望者がひと通り対戦できるようにというラショウさんの取り計らいにより、ライフを減らして対戦の高速化が図られました。

なお、実際には、自身が対戦するのではなく観戦のみを希望される方が多かったため、同じ二人で先手・後手を入れ替えて二度対戦しました。また、ライフは通常の半分の「10」でしたが、それでも結構じっくりした対戦になったため、対戦後には「10で丁度いいのかもしれないね」といった話も交わされました。

ここからは、イタックザチョコリングのウェブサイトの「遊び方」「ゲームの流れ」には現状まだ書かれていない処理について、いくつか補足します。


攻撃対象は選べない
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攻撃を行うプレイヤーが決められるのは、「どのカードで攻撃するか」ということだけです。

逆に、攻撃を仕掛けられたプレイヤー、つまり防御側のプレイヤーは、「どのカードで防御するか」を決めることができます。

防御に使えるのはアンタップ状態(起き上がっている状態)のカードだけですが、アンタップ状態のカードが存在している場合でも、あえてそれに防御をさせず「プレイヤー自身のライフで受ける」ことも可能です。

防御に使ったカードは、防御後、タップ状態になります。同じターンに複数回防御することはできません。


反撃
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相手からの攻撃を受けたクリーチャーが倒れなかった場合、そのクリーチャーの攻撃力で反撃します。 訂正と追記: 相手からの攻撃を受けたクリーチャーは、そのクリーチャーの攻撃力で反撃します。「攻撃側の攻撃」と「防御側の反撃」は同時に処理されます。

つまり、「1/2」のクリーチャーで「2/2」の相手を攻撃した場合は、自らの攻撃力「1」では相手を倒しきれず、反撃の「2」によって、むしろ攻撃を仕掛けた自分自身が倒されてしまいます。

イタックザチョコリングでは、「(クリーチャーの)体力はプレイヤーのライフと違って次のターンに全回復」することになっています(「遊び方」より)。ですので、攻撃力「1」のクリーチャーで体力「2」の相手を攻撃したとしても、せっかく減らした「1」は次のターンで回復されてしまいます。基本的には、防御可能な相手カードのいずれも倒しきれる場合に攻撃を仕掛けるのがよいと思います。

ただし、防御後のカードはタップ状態になりますので、あるカードで相手に防御させてから、別のカードで再度攻撃を試みるというのは有効な手段のひとつでしょう。たとえ体力が「5」あるようなクリーチャーが相手でも、いちど防御させてしまえば、そのターンは再度守りに使えなくなります。


超過ダメージも防御クリーチャーが引き受ける
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「攻撃側の攻撃力」が「防御側の体力」を上回るケースについてです。

たとえば、攻撃力「3」のクリーチャーが体力「1」のクリーチャーに防御されたような場合、攻撃力が「2」超過します。この「2」は他の誰にも引き渡されず、防御したクリーチャーが引き受けます。

防御したクリーチャーは倒れることになりますが、相手の攻撃力が超過しても、他のクリーチャーやプレイヤー自身のライフにダメージは及びません。


持続的なマナ、一時的なマナ
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マナは、ターンが経過しても消えない持続的なマナと、ターン経過により消えてしまう一時的なマナとに分かれます。どちらのマナも、マナを使う行動をした際にはもちろん消費されます。

ターンに一度だけ行える、「カードを引くか、引かないか」の選択。ここで「引かない」を選ぶときに得られるのは持続的なマナであり、ターンをまたいで貯めていくことが可能です。持続的なマナは「ノンバイトマナ」と呼ばれます(「ゲームの流れ」より)。

対して、「アンタップ状態のカードをタップ」などの行動で得られるのは、一時的なマナです。ターン経過で消失します。特定のカードの効果で得られるマナも、単に「マナ」と書いてある場合には、こちらの一時的なマナを指すものだと思われます。

  1. 現在の自分のターン
          ↓
  2. つぎの相手のターン
          ↓  
  3. つぎの自分のターン

ターンの移り変わりをこのように表した時、「1/ 現在の自分のターン」で生み出したマナは、「3/ つぎの自分のターン」の開始時に消失します。その間にある「2/ つぎの相手のターン」にはまだマナが残っていますので、このマナを使って相手を妨害する「インスタント」のカードを出したりすることは可能です。


ラショウさんの帽子
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クラウドファンディングで「コアな客」を含むリターンを選んだ方は、届いたカードのうち、その方自身の「コアな客」カードにラショウさんの帽子が描き加えられているようです(CAMPFIREの「活動報告」より)。

この帽子は、描き加えられている位置に応じて、「プラス1点」のボーナスとして扱われます。攻撃力の位置に帽子があれば攻撃力がプラス1、マナの位置に帽子があればタップ時に得られるマナがプラス1……といった具合です。


そのほか細かいこと
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グループ「コアな客」を強化/弱化する効果は、グループ「コアな動物」「うろんなコアな客」などには掛かりません。

「遠方からでも来てくれるコアな客」は「ラショウのいる絵柄のクリーチャーは体力が+2する」という効果を持ちますが、このカードイラストの手前に描かれているのはラショウさんなので、このカード自身にも「体力が+2」の効果が掛かります。

「うろんなコアな客」は、攻撃や防御で倒れても捨て札には行かず、単にタップ状態にして、他のカードたちと同じタイミング(毎ターン開始時)にアンタップ状態に戻る、という風に処理しました。

「倒された時」に発動する効果を持つカードが、攻撃でも防御でもなく他カードの効果によって捨て札となった際は、「倒された時」の効果が発動しないものとして処理しました。


分かっていないこと
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複数クリーチャーでの同時攻撃は、確認していませんが、おそらく基本的にはできないと思われます。たとえば攻撃力「1」のクリーチャーと「2」のクリーチャーで同時に攻撃して、「3」の攻撃力として扱う……のようなことです。

山札が無くなった時の処理がどうなるのかはまだ分かりません。今回のセッションでは、「捨て札を切り、もう一度山札にすることにしましょう」ということになりましたが、二度の対戦で山札が無くなる状況は発生しませんでした。カードはもちろん引いていきたいのですが、ノンバイトマナの欲しさのために引かない選択をする局面が多く、なかなか山札が減っていきませんでした。

デッキの総枚数には特に指定が無いようです。また、同じカードを最大で何枚までデッキに入れられるのか、たとえば、(それを実現すること自体が難しいと思いますが……)防御の堅い「呆然」をたくさん入手して、「呆然」ばかりが何枚も何枚も入っているデッキを作ったりしてもいいのかどうかについては、 今のところ決まっていないと思われます。 訂正と追記: 「3枚まで」であることをラショウさんが直接教えてくださいました。これについてラショウさんはどこかに書いたようなのですが、どこに書かれているか僕のほうですぐに見つけることができませんでしたので、ひとまず情報のみ記しておきます。同じカードは3枚まで、です。

以上、初回のオンラインセッションの体験に基づき、遊び方について補足しました。

ラショウさんは、こうしたオンラインでの対戦会・雑談会を今後も開催していきたいとのことでした。イタックザチョコリングを遊んだり眺めたりしてみたい方は、ラショウさんからの告知に注目しましょう。

また、拡張パック(追加カード)を制作することにも前向きなご様子です。ラショウさんのグッズ販売サイトにて、「拡張パックに入る権」「拡張パック支援」のためのページが用意されています。ご興味があればチェックしてみてください。